諸事情により現地観戦は叶わず、PPVにて視聴。
後半3試合の感想を垂れ流しておきます。
高橋ヒロム対AMAKUSA
ヒロム念願、イギリス遠征時代に短い間ではあるが苦楽を共にした剣舞こと覇王ことAMAKUSAこと”さときゅん”との一戦。
タッグチーム「トーキョートルネード」を組み、タイトルマッチも争った言わば同志。
小さい会場で闘っていた二人が東京ドームという大舞台で再会する、なんてエモい絡みなのだろう。
当時と比べるとお互いキャラが変わっているが、両者にしか分かり得ない想いってものがあったんだろうなあ。
王者対決はヒロムに軍配が上がった。一度の邂逅で終わるのか、それともネクストがあるなら舞台はどこだろうか。
オカダ・カズチカ対清宮海斗
顔面襲撃事件の流れがある為にジックリとした試合展開にならなかったのは仕方がないけど、出来れば序盤にチェーンレスリングの攻防が見たかった。
見た目には地味かも知れないが、小川良成から学んだシンプルながらシッカリとした基礎を持っているのが清宮海斗の魅力の一つでもあるからだ。
言ってしまえば、新日流というかオカダのペースに乗せられるカタチで試合が進んでしまったのはマズかった。
腕を攻められて追い込まれながらも最後に大技を畳み掛けて勝利をモノにするオカダは流石の一言。終わってみれば横綱相撲。
悔しい思いをした昨年の横アリから多種多様な対戦相手と闘い経験を積んではきたものの、まだまだプロレス界の頂点には届かなかった。厳しいが、これが現実。
しかし、GHCヘビー級王者が完敗したのだから、NOAHとしてはこのまま終わってはダメだろう。
負けてなお清宮が絡んでいくのか、それとも他の選手が新日に乗り込むか。何かしらのアクションを期待したいところ。
にしても、変形シャイニングや変形タイガードライバーが出ていれば…とNOAHヲタとしては負け惜しみを吐きたくなるけれど、1.21からこれだけ盛り上がったのだからそれはそれでヨシとしよう。
清宮の次なる山場はGHCヘビーのベルトを賭けたジェイク・リーとの一戦に決定。
この窮地を乗り越えられるか、見物である。
武藤敬司対内藤哲也
天才・武藤敬司、最後の勇姿。
両膝は人工関節、直前の試合でハムストリングの肉離れ。ラストのムーンサルトプレスすらも見せられない程にボロボロの状態ながらもキッチリと作品を仕上げる、これがプロの仕事だ。
袈裟斬りチョップからのDDT、そしてエメラルドフロウジョンを決めた場面では泣けてきた。
介錯した内藤哲也もアッパレ、色んな意味でやりにくかったと思う。
デスティーノは受けきれないと見ていたが、なんとか食らい終えた。
稀代の天才レスラーの幕がここに降ろされた…はずが、試合後にまさかのサプライズが。
武藤敬司対蝶野正洋
感傷に浸るマイクアピールをするのかと思いきや、PPVのゲスト解説に来ていた蝶野正洋を呼び込んで誰もが予想しなかった驚きのシングルマッチを敢行。
レフェリーはタイガー服部。デビュー戦で相まみえた両雄が再びリング上で向かい合った。
長年プロレスを見続けてきたファンは涙するしかない展開。きっと橋本真也も天国から見届けてくれていた事だろう。
現在は脊柱管狭窄症のリハビリをしている蝶野だけに動けるのか不安視したが、そこはプロレスラー。短い中でも往年のパフォーマンスをキチンと披露。
シャイニング・ヤクザキックからのSTFで武藤からギブアップ勝ち。リングサイドの長州&藤波の笑顔が印象的だった。
本人の意向で10カウントゴングは行わない引退試合。
東京ドームに集まった3万人のプロレスファンが盛大な武藤コールと万雷の拍手で、その姿を見送った。
大会総括
もっと長い興行時間になるかと予想していたが、試合進行も早くて過度な演出もなく大変見やすい大会だった。
それでいて興味深いカードが並び、NOAHとしては現在持ちうる力を最大限に発揮したイベントとなったのでは。やれる事はやった感はあるね。
今後は武藤敬司のネームバリューに頼れなくなるわけで、より一層レスラーとフロントは頑張らなければならない。
ボク自身も微力ながら応援していく所存です。